日影規制と北側斜線制限について
2022/12/10
マイホームを建てるときには、いくらでも好きに建てられるというわけではなく、実際は法律上のさまざまな規制を受けます。
日影規制もそのひとつであり、あらかじめ規制内容について知っておくと理想のマイホームを建てるときに役立つでしょう。
今回は土地の購入を検討されている方に向けて、日影規制とは何か、その注意点とあわせてご紹介します。
土地の購入前に知っておきたい「日影規制」とは?
「日影規制(ひかげきせい・にちえいきせい)」とは、建物を建築する際、建物によって周辺の住宅などの日照が妨げられないよう定められた規制です。
建築基準法のひとつであり、もっとも影が長くなる冬至の日を基準に、まったく日の当たらないことのないように建物の高さを制限しています。
日影規制の内容は「用途地域」によっても規制の厳しさが異なります。
用途地域とは法律によって土地をさまざまな種類に分類し、用途を指定したもののことです。
たとえば住宅が建てられやすい用途地域には、第一種低層住宅専用地域や第一種住居地域などがあります。
とくに第一種低層住宅専用地域はいくつかある地域のなかでもっとも建築に関する規制が厳しく、日影規制の内容も厳しくなっています。
土地購入における日影規制の注意点
第一種低層住宅専用地域では、軒の高さが7mを超える建物もしくは3階建以上の建物を建てるとき、日影規制の対象となります。
天井が高いプランや、3階建の建物を建てたいときには規制を受ける可能性が出てきます。
第一種・第二種低層住居専用地域以外の地域であっても、10mを超える建物を建てる場合には規制を受けるため、注意が必要です。
また、日影規制の内容は、決められた時間以上日陰にならないようにする上限が定められているため、常に日が当たることは想定されていません。
土地や住宅を購入するときには、周辺の環境やどんな建物が建つ可能性があるのかも考慮しておくと安心です。
日影規制以外の制限となる北側斜線制限とは?
用途地域が第一種・第二種低層住居専用地域、第一種・第二種中高層住居専用地域、そして田園住居地域において建築されるときに受ける規制として「北側斜線制限(きたがわしゃせんせいげん)」というものがあります。
北側斜線制限とは、建物を建てるとき、自分の建物の北側に位置する建物が、南からの日当たりを確保できるよう配慮した決まりです。
真北方向にある敷地の境界線から垂直に一定距離上がったところから、一定の傾斜をつけて北側斜線と呼ばれる線を引き、この斜線の内側で建物を建てることになります。
わかりやすい例として、住宅街で屋根に傾斜がついている住宅があります。
あの傾斜はデザインのためでなく、多くの場合隣地への日当たりに考慮したものです。
なお、北側の土地への日当たりに配慮する必要がない場合は条件が緩和され、通常より高い建物を建てられることもあります。
今回は、土地の購入を検討されている方に向けて、日影規制とは何か、その注意点などについてご紹介しました。
住宅を建てるために土地を購入するときは、さまざまな規制や制限を受けることを加味することが理想の住宅づくりにつながります。
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